こにし動物クリニック 獣医師の谷山です。
皮膚科特別診療を開始して以来、たくさんのワンちゃんの皮膚病を
診させていただいておりますが、非常に多い疾患である
「膿皮症」について今日はお話させていただきます。
「膿皮症」とは、主に皮膚の常在菌であるブドウ球菌の感染による皮膚病です。
一般的な治療である
シャンプーや消毒液による洗浄や、抗生剤の内服/塗り薬
によって改善が見られる場合は大きな問題はありませんが、
そのような治療に抵抗性を示す、
もしくは治療をやめるとすぐに再発が見られる場合は、
全く異なった治療のアプローチが必要です。
実際に難治性膿皮症のわんちゃんを見ていただきます。
抗生剤やシャンプー療法、食物アレルギーを疑った食事療法、
さらには補助的に皮膚系のサプリメントなどを長期間(数年間)使用しても、
改善が見られず、こちらで診させていただいた子です。
全身性に膿皮症/感染兆候が見られ、痒みも重度でした。
一般的な膿皮症の治療に反応が乏しい場合、
再発性膿皮症に特徴的な基礎疾患が潜んでいる可能性があります。
その治療に併せて、
●独自の薬浴療法
●再発性膿皮症に特化した食事療法
を実施しました。
*2ヶ月経過時点です
発毛はまだ所々まばらな部分はありますが、
治療開始後から
新しい病変部が発生しておらず、
痒みもほとんどなく楽に生活できています
(現在は内服は全く使用しておりません)。
このわんちゃんは再発性膿皮症のみの治療を実施しましたが、
早期に脱毛症の改善を狙った治療を、併せて実施することも可能です。
もちろん、膿皮症以外の皮膚病の治療も行っておりますので、
抗生剤やステロイドを用いた治療に反応が乏しい、
年々皮膚症状がひどくなってくる、
より効果的なシャンプー療法を実施したい
などのご希望やお悩みがあれば、一度ご連絡ください。
よろしくお願い致します。 こにし動物クリニック 獣医師 谷山